獣医さんの一般企業への就活を応援するブログ -獣医学生の一般企業への就活体験談-

現在外資系の製薬会社で医薬品の臨床開発を担当する30代男性です。私立の獣医学科卒の私が医薬品、製薬(人用です)関連の一般企業への就職活動、その後の実務、転職、希望の職種に就く中で学んだことや、感じたこと、後輩に伝えたいことについて、失敗談を交えて思いついたままに書いていければと思います。

獣医学生の就活の始め方 -そもそも一般企業への就活はいつ何をすればいいの??-

こんにちはkendzillaです。

今回は獣医学生が一般企業への就活を検討する際、そもそも何をすればいいの?という点について記載してみようと思います。

 

大事なポイントの結論だけ先に書いておくと、私からのメッセージは「5年生の春には少しずつ意識してインターンシップや情報収集を意識した活動を始めよう」です。

 

 

改めて認識しておくべき獣医学科の特徴:6年制教育

 

ご存知の通り、獣医学科は6年制の教育です。薬学等と異なり4年生で卒業することはできません。この6年制の教育により、他学科の学生と、就活において以下のような違いが条件の違いが生じます。

4年制の学部卒業のタイミングで就活ができない

 

他学科の多くは、就職と大学院進学の選択肢を並行して検討することが可能ですが、獣医学科ではこれができません。

考え方によっては、4年生学部では学部卒業のタイミングで一度就活を「練習」しておくことができます。「練習」が思った以上にうまくいってしまった学生が進路を大学院進学から就職に切り替えるケースもあります。逆に、リーマンショックの影響で日本の新卒求人が減った年には、理系学生が進路を大学院進学に切り替えるような事例も報道されていました。しかし、獣医学科ではこれができません。

このように、4年生学部と就活の経験値を積む機会と、選択の機会という観点で違いが出ることは、ライバルを知るという意味で知っておいた方がよいでしょう。

少しでも興味があれば「就活」してみよう

 

先に触れた通り、獣医学科では就活の機会が少なく、就活を意識する機会も少ないように思います。また、多くの獣医師は一度臨床獣医師になると生涯臨床獣医師としてのキャリアを積むことが多いようです(動物用医薬品関連企業ではこの限りではないかもしれませんが)。したがって、一般企業でのキャリア構築は、場合によっては大学卒業のタイミングしかないかもしれません。少なくとも、臨床獣医師中途採用で人薬の製薬会社に入社したという話はあまり聞いたことがありません。

このように、一生に一度の機会になるかもしれませんので、少しでも興味があればチャレンジしてみることをお勧めします。(獣医学生にとっては「外の世界」と感じるかもしれません。「外の世界」も新鮮で楽しいですよ!)

4-5年生になったら就活を意識してみよう

 

では、「いつ始めるのか」という疑問です。あくまで個人的な意見ですが、4-5年生になったら意識するとよいのではないかと思います。

ベストな時期というものは特定しにくいのですが、遅くとも5年生の春までにという意味で上記のような記載をしています。また、5年生を対象にインターンシップを開催する企業もありますので、このチャンスはぜひ活用してほしいですね。(今年はコロナの影響でどのような状況であるかは存じ上げません)

また、これまで述べたように、特に私立の獣医学科では一般企業への就職を検討する人は少ないので、情報収集にも時間がかかります。しっかりと時間をかけて情報収集や知り合いを通じてOB/OGの紹介してもらえる機会があるといいですね。また、大学の枠を超えた人脈を構築して情報交換に役立てられたらいいですね。

研究室選びは就活に影響するのか?

 

特に研究職で、特定の研究室と企業の間でコネクションがあるという噂を聞いたことはありますが、真相は定かではありません。

学生として研究活動に打ち込むのもこれが最後の機会かもしれませんし、その活動結果も就職活動の中で評価されます。就活を目的にせず、純粋に自分の希望に沿った/楽しいと思える研究室選びをお勧めします。

 

 

以上、「一般企業への就活には興味があるけど、結局、いつ何をすればいいの?」という疑問に少しでもお答えできていれば幸いです。