獣医さんの一般企業への就活を応援するブログ -獣医学生の一般企業への就活体験談-

現在外資系の製薬会社で医薬品の臨床開発を担当する30代男性です。私立の獣医学科卒の私が医薬品、製薬(人用です)関連の一般企業への就職活動、その後の実務、転職、希望の職種に就く中で学んだことや、感じたこと、後輩に伝えたいことについて、失敗談を交えて思いついたままに書いていければと思います。

はじめに -獣医さんの就活のきっかけ-

こんにちは、kendzillaです。

当ブログを訪問いただきありがとうございます。

こちらでは、私が獣医学科(私立)を卒業する前に一般企業への就職活動をすることとなったきかっけ、その中で学んだこと(主に苦労したこと)、就職してから気づいたこと、転職を通じて学んだことなどなど、記憶が薄れないうちに文字に起こしておこうと思います。

後輩の方をはじめ、これから一般企業への就職をお考えの方のお役に立てれば幸いです。

今回、まずは簡単な自己紹介とこのブログをはじめようと思ったきっかけを記載してみようと思います。

 

 

自己紹介

 

30代の男性で、私立大学の獣医学科を卒業後、臨床には進まず、製薬系の一般企業に就職、転職を経て現在は外資系の製薬会社で医薬品の開発のお仕事をしています。

獣医になろうと思ったきっかけは非常に単純で、漫画の「動物のお医者さん」(若い方はもうご存知でないかもしれませんね笑)を読んで、「獣医ってかっこいい!!」となんとなーく思ったからです。

憧れの獣医学科に入学できたが、自分に獣医さんになる適性がなかった

 

大学受験も何とか成功し、私立大学の獣医学科に入学することができました。

、、、が、大学生活6年間の中で以下に記載する2つの大きな気づきがきっかけとなり、臨床には進まず、一般企業に就職することになります。

1つは、獣医学は広い意味での自然科学の一部でしかなく、臨床獣医師になるだけが進路でなく、自分の可能性をもっともっと広く考えていいんだいうことでした。これに気付けたとき、視野が一気に広がった気がしました。

2つ目は、他人のペットのためにそこまで頑張れない自分がいたことです。実家で買っていた猫はかわいがっていたのですが、他の方のペットに対して(もしくはそのオーナーさんのために)、自分の知識と専門性を活かして貢献しようというモチベーションはあまり高くなかったのですよね、、、、

一方で、在学中に所属していた研究室での研究活動は非常に楽しく、「これなら仕事にできたら楽しいかも??」と思い、周りの同期の90%くらいが臨床の獣医師や、資格を活かした公務員等の進路に進む中、一般企業への就職を考えるようになりました。

就職活動中の面接や、今でも「私、実は獣医なんです」なんて話をすると、「なんで獣医さんにならないの?」という質問を受けることが多くありましたが、私からすると、「なんで獣医学科にいる/いたからといって、獣医さんになるのが普通なのか?」という感覚でした。

 

このブログをはじめようと思ったきっかけ

 

獣医学科(特に私立大学)に通っていると、前述の通り、印象値ですが90%以上の人が臨床や公務員(農水省や地方の公務員)になる方が非常に多く、残りは大学院に進む人や医師になるために大学に再入学する人などがいて、次いで私のように一般企業に進む人といった具合です。ちなみに、私の知る限り、私の代で製薬企業に就職したのは私だけでした。

情報不足で苦戦した就職活動

 

ご存知の方も多いとは思いますが、就職活動では「情報」が非常に重要な面もあり、同期や先輩から情報がもらえず一人で就活するのは非常に大変です。実際、私もこの点で非常に苦労しました。就職指導課に行っても紹介してくれるOBもおらず、手探り状態でした。また、就職活動を意識したのは5年生の後半だったこともあり、インターンシップの存在も全く知らず、機会を全て逃しました。

加えて、もともと(特に大手の)製薬会社の研究職が狭き門である状況に加え、リーマンショックの影響を受けて新卒の募集をしない企業もあり、大変な苦労をすることになります。

そんな中、研究職を志望していた私は、このような状況など気にせず、無邪気かつ超楽観的に日本の大手製薬会社10社のみに履歴書を提出しするという無謀なことをしました。(当時、外資系メーカーの研究所はすでに日本から撤退していて、募集がなかった)

獣医だからといって特別な扱いは受けなかった

 

上記のように、今となっては無謀とも思える就活を進めた背景に、「私は獣医(になる見込み)だし、その専門性を買ってどこかの製薬会社が内定をくれるだろう」という根拠のない自信がありました。結果、根拠のない自信から、エントリーシートの作りこみも甘かったと思います。

結果として、ご想像の通り「獣医だから」という理由だけで評価されるはずもなく、ほとんどの企業で書類すら通らず、面接にもたどり着けないという事態に陥ります。(詳細は後々書いていこうと思います)

今思えば、企業規模や職種を広げて応募しておけば希望に近い職種での内定がもらえたのではないかと思うのですが、後の祭りです。

 結果的に、内資系CRO(医薬品開発業務の業務受託会社)から内定をいただくことができ、その会社に入社することになりますが、期待していたような実務に就くことはできず、また、医薬品メーカーとの待遇の差に愕然とし、以後数年間苦しみます。

失敗を重ねた就職活動だったが、転職を通じて軌道修正もできた

 

期待通りにいかなかった就職活動とその後の社会人生活ですが、数年かけて軌道修正できたことも事実です。新卒で入社した会社に3年務めた後、縁あって、現在の大手外資系医薬品メーカーに転職し、現在は希望に沿った仕事を任せてもらえています。

これは、社会に出てから、獣医師としてのプライドを捨て、周りの人と愚直に切磋琢磨しあった結果だと思っています。辛い思いをたくさん味わった就職活動とその後の社会人生活でしたが、地道に努力して実績を積んでいくことで周囲から評価され、その後のキャリアを軌道修正していくことができたことも事実です。この辺りも、追々ブログで記載できればと思っています。

 

上記の通り、特に私立の獣医学科に通った私にとって、情報不足と自分の実力の過信が原因で就職活動に苦しみましたが、学びも多く、こんな私の経験が誰かの役に立てばと思い、書いています。

このブログでは、当時の就職活動から学んだことや、今になって分かったこと、気付いたことなど、獣医師の先輩として(?)ざっくばらんに記載できればと思います。